皆さん、おはようございます。
前回は次のマーク・ザッカーバーグと称され、20歳で100万ドルの資金調達に成功した天才エンジニアJessicaと、彼女を地獄から這い上がらせた決断の物語を紹介する予定でした。
今回はお金を稼ぎながら世界の貧困状況を変えたいと考えるアウトドアスポーツブランドを紹介し、創立当初の決断と位置付けを見て、背後にある物語を深く理解していきます。
Cotopaxi 背景紹介
これは2014年に創立されたアウトドアレジャースポーツブランドで、リャマを商標とするアウトドアレジャーブランドです。2021年にCラウンド資金として4500万ドル（約180億円）の調達に成功しました。2022年には既に350名の従業員を擁し、年間収入が1億ドルに達する会社となり、毎年40%以上の成長を遂げています。この会社で最も有名な製品シリーズは、唯一無二のバックパック、そして人生で一度だけ購入できるバックパックです。単純にカスタマイズされたバックパックなら特別なことはありませんが、この会社は創立初日から貧困を解決し、コミュニティ発展を支援する営利企業になりたいと考えていました。
創立者の重要な決断 #1 -使命で同志を見つける、100回拒絶されても
創立者のDavidは2014年にCotopaxiを立ち上げるため、資金調達が必要でした。当時、Davidはまず弁護士の友人に資金調達のアドバイスを求めました。弁護士の友人は真剣に彼に言いました。「資金調達の際に、あなたの企業が慈善事業をするためだとは言わないでください。企業が収益の一定比率を慈善活動に支出すると言わないでください。利益を上げる前から寄付を始める事業に投資したいと思う投資家は一人もいないからです。会社を軌道に乗せてから転換すればいいのです。」
Davidはこの弁護士の友人の考えに非常に同感でした。なぜなら、すべての投資家が行う投資は高額なリターンを得るためであり、最初から慈善使命を志業とする可能性のある営利会社に投資したいとは思わないからです。しかし、Davidは自分がこのような使命を持つ企業を創立したいと考えており、いかなる隠蔽も行いたくありませんでした。そこで、彼はこのような計画（会社は世界の貧困を解決することを志業とし、会社は収入を慈善目的で寄付する）を持って各投資家の前で計画を説明しました。
Davidの弁護士の友人が言った通り、このような会社に興味を示す投資家はほとんどいませんでした。Davidは合計で100回以上拒絶されました。数ヶ月後になってようやく投資家が興味を示し始めました。ある投資家が提示した要求は、100万ドル投資する意向があるが、前提としてDavidが他の投資家から合計200万ドルの投資を見つけなければならないというものでした。そこでDavidは多くの親族友人、過去のビジネスパートナーなど、20人以上に投資への参加を求め、最終的に約300万ドルのシード資金でCotopaxiを開始しました。
Davidはインタビューでこの過程について語り、「毎日拒絶されました。それは痛ましく、非常に痛ましかったです」と述べました。
（私自身、満身の熱意を持って興味のある各会社の面接を受けて、100回の拒絶を経験し、どの会社にも面接に合格できないとしたら、その挫折は非常に、非常に大きいものでしょう...さらには既に親のすねをかじり始めているかもしれません...）
Davidは同時にLinkedInでアウトドアスポーツブランド発展に不可欠なパートナーを検索しました。各大手アウトドアスポーツブランドで働いた経験のある製品、アウトドア装備デザイナーなどを含みます。初日から彼らにこのブランドの目的、存在意義と価値を説明し、同志のパートナーの参加を引き付けました。なぜならDavidは深く信じていたからです。製品について語る前に、市場参入戦略について語る前に、最初から仕事のパートナーが強力な核心価値観を持っていれば、最終的に結果を推進するでしょう。核心価値観は最終的に組織文化を形成し、文化は最終的に各従業員、会社の行動を形成し決定し、そして最終的にこれらの行動が従業員と会社の結果を決定するからです。
創立者の重要な決断 #2-サプライチェーンの再構築
1. 唯一無二のバッグ「Del Día」
Cotopaxiは創立当初から自社工場を持たず、全体の製品に良い品質を持たせるため、Cotopaxiは様々な関係を通じて他の大手ブランドが使用するフィリピンの工場を見つけました。創立者が工場を見学した際、他の大手ブランドが同じサイズ、同じ規格、同じ形状の布地を切り出してバックパックなどの製品を製作するために、大量の廃棄布の破片を製造していることを発見しました。Davidはこれらの布の破片を見て、「これらは良い布地で、むやみに捨てられるべきではない」と考えました。そこで彼は決断を下し、現地工場の仕立て職人にこれらの布の破片を使って唯一無二のバックパックを製造するよう要求しました。
これらの仕立て職人は平均でこの工場で11年半働いており、彼らは素晴らしい職人であり芸術家でしたが、創造的なプロセスで発言権を持ったことはありませんでした。自分で選択する自由を与えられたことはなく、何をどのように縫うかを告げられるだけで、それが彼らがしなければならないことでした。そこでDavidは彼らに言いました。「私たちはあなたたちに創造的なコントロール権を与えたいと思います。好きな材料、好きな色を選ぶことができます。ただし一つのルールがあります。それは同じバッグを作らないことです。」
こうしてCotopaxiはバックパックシリーズ「Del Día」を創造しました。この計画は良い材料が埋立地に行くことを防ぐだけでなく、工場の仕立て職人が創造性を発揮することを可能にし、完全に唯一無二のバックパックを生み出します。
2. アルパカ毛シリーズ
もう一つの例はCotopaxiのアルパカ毛シリーズです。Cotopaxiはボリビアの高地砂漠アルティプラーノの最も僻地の地域で飼育されているアルパカからの天然断熱繊維を利用しています。アルパカ毛は中空で、軽量、自己断熱性、低アレルギー性です。Cotopaxiは地元コミュニティと密接に協力し、アルパカ飼育の伝統を保護し、年収が通常100ドル未満の農村小農家のための市場チャネルを創造します（そうです、年収です）。そしてCotopaxiのアルパカ毛セーターは米国のクラウドファンディングプラットフォームKickstarter上で史上最も人気のあるセーターでした。
3. その他
- 難民の雇用：Cotopaxiは国際救援委員会と協力し、ユタ州ソルトレイクシティの会社本部近くに住む200名の難民を雇用しました。これらの難民、その多くは女性で、各注文に感謝カードを同封しています。
- カーボンニュートラルへの取り組み：労働者を公正に扱う工場との協力、持続可能性を持つ材料の調達、耐久性のある装備の製造。そして2025年までに、すべての製品でリサイクル、再利用、または責任ある調達の材料を使用することを約束しています。
反省
有名なテック界の投資家がこう言ったことがあります。
「もし毎日拒絶されていないなら、あなたの目標は十分に野心的ではない可能性が高い」
Chris Dixon
Davidの野心は非常に大きく、彼はお金を稼ぐ企業を創立したいと考えていました。しかしこの企業は利益を上げられるだけでなく、創立初日から慈善目的で存在するものでした。過去の会社はすべて、お金を稼ぎ始めた時や大金を稼いだ時になってから社会に還元し始めていました（社会還元というよりも、税金対策と言った方が良いでしょう）。
Davidはあるインタビューで非常に興奮して言及しました：
「We are doing good and we do well.」
直訳すると「我々は良いことをすると同時に、我々もうまくやっている」となります。
これは人を興奮させる物語です。なぜなら、これは私に異なる資本主義の運営モデルを見せてくれるからです。創立初日から慈善、持続可能性のために存在するとしても、他人の善意の寄付だけに頼って存在する必要はありません。資本主義を通じてサプライチェーンを再構築し、サプライチェーンのすべての環節が人間性を持ち、同時に創造性を発揮することができます。購入する消費者も購入を通じて自分が望む未来に投票することができます。なぜなら、持続可能性を持つ製品を購入する意志があるとき、それは疑いなく持続可能性に努力し、貧困と戦う企業を支援することだからです。
過去、富を得るためには必ず不仁でなければならないとずっと思っていました。この言葉にはまだ一理ありますが、我々の想像を制限している可能性もあります。お金と資本主義は世界に多くの破壊、貧困者の搾取、階級対立の製造などをもたらしましたが、もし良い調教師になれば、資本主義を通じてこの破れた世界に温かさをもたらすことも可能かもしれません。
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